『もろく崩れやすい山』利尻山における登山道整備プロジェクトへのご支援をありがとうございました
ご支援のお礼

こんにちは。
株式会社トレイルワークス 代表取締役の岡田と申します。
この度は、YAMAP FUNDING『もろく崩れやすい山』利尻山における登山道整備プロジェクトに対して多大なるご支援をいただき、誠にありがとうございました。
プロジェクト実施中、山で出会った皆様には、「YAMAP応援しています」、「なにかお手伝いできることがありませんか?」など、大変ありがたい言葉を掛けていただきました。また、YAMAPアプリ内のプロジェクト紹介ページでは、心の込もったメッセージを沢山いただくことができました。
それら全てが、わたしたちの励みになり、歩みを進めるチカラになりました。
今回のプロジェクトを実施するに当たり、クラウドファンディングは支援金を募るのと同時に、支援者を募る機会だということを、私達スタッフは重視していました。
というのも、利尻山の登山道補修を手伝っていただけるボランティアスタッフはゼロ人、リピーターも極僅かという現状で、これまでボランティアを募るようなアクションを起こしたこともなく、最北の離島という地理的ハンディキャップだけが重くのしかかっていたからです。
そこで、まずは「利尻山のファン、注目し続けてくれるような人を一人でも多く作ろう」という気持ちで始めたのが今回のプロジェクトでした。
結果は大成功だと思っています。
プロジェクト成就のために、登山YouTuberに協力いただいたり、プロジェクトのポップをつけて歩いたり、登山者・関係者に声掛けをしたり、スタッフも色々なアイデアを出して頑張ってくれました。飛び入りで作業を手伝ってくれる登山者もいました。
これらの経験は楽しかったですし、私たち自身の成長にもつながったと思います。
今後も、この成長を止めず様々なアイデアを出し合い、実施していくとともに、これまで通り情報発信や整備イベントなどを継続して行っていく予定です。
プロジェクトは終了しましたが、これからの利尻山にも引き続きご注目いただければ幸いです。
YAMAP様、関係機関の皆様、ご支援くださった皆様、この度は本当にありがとうございました。心より感謝を申し上げます。

支援金の使い道について
今回、目標金額を遥かに超える支援金をいただきました。ありがとうございます。
皆様からいただいた支援金は、プロジェクト立ち上げ時の計画通り、以下の目的に活用させていただきます。
支援金額合計:1,001,000円
(当初目標金額:50万円)
・草刈り用機械の購入費(ヘッジトリマー2台、バッテリー・充電器2セット):30万円
・補修イベントの指導員費(3回分):15万円
・YAMAPファンディング運営費(10%):110,110円
また、目標金額を上回る支援金については、今後、追加の用具購入費用等に使わせていただきたいと考えています。
今後の予定等

「自然は壊すのは簡単だが、治すには気の遠くなるような時間がかかる」
使い古された言葉ですが、90年代に端を喫する深刻な登山道荒廃と、いまも向き合わなければならない我々には深く身にしみます。
私自身も山好きの一人ですが、登山者は一方的に山を好きになるだけではなく、「好き」の対象である山の弱さや、山の変化に気を配る必要があるのではないか、ということを自戒しています。
地質がもろく、土壌侵食の速度が極めて早い利尻山では、毎日、山の変化に気付かされます。しかし困ったことに山は声を出してくれません。どこかに出ているサインを読み取るしかないのです。
小さなほころびの段階で変化に気付くことができれば、少し手を入れるだけで荒廃の拡大を防ぐことができます。
いま利尻山は大規模な荒廃を前にして、少しずつ登山道補修を行っています。補修予算が少ないことが原因ですが、効率が悪いように見えて、変化への追従性という点では逆に良かったりします。山と対話しながら補修できるからです。
そこから、小さなサインを見逃さない「見る技術」を身につけたようにも思います。
繊細な人がいるように、繊細な山もあります。
いや誰でも、どの山でも繊細な面を持ち合わせているでしょう。
人であれば、どういう付き合い方をすればよいのか考えてしまいますよね。相手を見ながら、受け手のことを考えながら、手探りで見つけていくことになるのでしょうか。
相手が山でも同じように、より良い付き合い方を探ることは意義があるはずです。
利尻山では、今後も途切れることなく継続的に登山道の補修・維持管理をしていくために、山の魅力ばかりではなく繊細な面を見て、考えてくれる人を増やしたいと思っています。
利尻は最北の離島ですから、そう何度も訪れることはできないと思いますが、地元の山を大事にしている方は、どの山も大事にできるでしょう。「持続可能な管理」というと難しく感じますが、原点は相手(山)を思う気持ちなのかもしれません。
利尻山だけではなく、どの山も健全に。そして山と登山者のより良い関係が築かれることを願っています。
株式会社トレイルワークス
代表取締役 岡田 伸也
