『表丹沢サンクスプロジェクト』〜山小屋・新大日茶屋の解体〜へのご支援をありがとうございました

ご支援のお礼
「表丹沢サンクスプロジェクト」にご支援いただき、誠にありがとうございました。1万6千人を超える方々からいただいた善意は、目標を大幅に上回ることができました。重ねて感謝申し上げます。
丹沢表尾根で廃虚が進む山小屋「新大日茶屋」を解体する当プロジェクトは、昨年12月から今年1月にかけて4回、計7日間(政次郎尾根修復も含む)の日程で行いました。解体作業や廃材荷下ろしの全行程で、我々がモットーとして掲げた「楽しく安全に」を体現することができ、無事に終えることができました。

これまでの活動報告
2022年12月18日午前10時50分。前日に降り積もった雪が残る新大日で、建物を支える最後の鉄線が切られ屋根が倒れると、大きな拍手とともに、「お疲れ様!」「ありがとう!」という声があがりました。とても不思議な瞬間でした。
その場にいた人はもちろん、廃材の荷下ろしにご協力いただいたボランティアの皆さまの大多数は、新大日茶屋が開いていたことを知らない人たちばかり。次々運び出される廃材の量に頭を抱える場面もありました。


一方で、写真や看板など、当時の丹沢を知る「資料」とも呼べる品々も多く見つかりました。休業から十数年、風雪に耐えながら我々を待っていたかのように。そうしたものに触れているうちに、不思議と山小屋に愛着が湧いていたのかもしれません。


小屋があった場所は更地となりました。周囲に屋根や壁で使われたトタンなどの大型廃材が残っておりますが、こちらはヘリコプターを使っての作業を予定しています。現在も関係機関との間で調整が進められており、また改めて報告をしたいと考えております。


今回のプロジェクトは、物心両面でご支援くださった皆さまがいらっしゃってこそ、進めることができました。一人でも欠けていたらなし得ることはできませんでした。当協議会では引き続き、表丹沢の環境保全や登山活性化につながる活動を進めて参ります。今後とも、何とぞよろしくお願い致します。


支援金の使い道について
皆さまからいただいた支援金は、以下の通りに活用させていただきます。
・解体作業参加者傷害保険:9万5千円
・解体用備品(チェーンソー燃料・換え刃代):8千円
・山小屋管理協力費(解体作業参加者計86人分の宿泊費)の5割:34万4千円
・ヘリコプター利用料の一部(金額未定):約75万円
・YAMAPFUNDING運営費:13万円
最後に
「これだけあれば大丈夫」と用意した荷下げ用の廃材はすぐになくなり、薪の荷上げをお願いすると、こちらもすぐに〝完売〟。2月のある日、「運ぶもの、何もないの?」と尋ねられた方がおられました。
廃材荷下ろしなどのために表丹沢に来ていただいたにも関わらず、お手伝いいただけなかったことについて、この場をお借りしてお詫び申し上げます。
また、今回のプロジェクトに関する叱咤激励のコメントをいただき、ありがとうございました。全て拝読致しました。
「小屋の所有者が全額負担するべき」というご意見もある中、プロジェクトにご賛同頂けた方もいらっしゃいました。ご指摘はその通りで、我々も当プロジェクトを立ち上げ、進めるにあたり、多くの皆さまとどのようにして合意形成を図るべきか苦心した部分です。「自然を守るため」にご協力いただけたこと、改めて感謝申し上げます。
新大日茶屋があった場所に、小屋があったこと、皆さんから物心両面でのご支援があり解体できたことを紹介できたらと考え、看板を設置致しました。山頂での設置は期間限定のため、こちらに看板に使用した画像を添付させていただきます。

今後も当協議会では、丹沢が皆さまのホームマウンテンとして親しみ楽しんで登山してもらえるよう、私たちに続く世代に丹沢を引き継げるよう、取り組みを続けて参ります。皆さまには再度のご協力をお願いする場面があるかと思います。引き続きよろしくお願い致します。
