朝日連峰の最後の秘境・出谷川〜以東岳ルート再整備へのご支援をありがとうございました

ご支援のお礼
この度は、YAMAP FUNDINGのプロジェクト「朝日連峰・出谷川から以東岳の登山道再整備プロジェクト」にご支援いただき誠にありがとうございます。
朝日連峰のなかで、最も遠くて最深部にある出谷川。ここを経由する天狗小屋~出谷川~明光山~オツボ峰までの登山道は長年未整備で、廃道状態となっていました。
西川山岳会ではボランティアの協力を得ながら2021年より整備を開始し、お陰をもちまして、今年出谷川からオツボ峰までの3.8kmを無事整備完了し登山道を明瞭にすることができました。
また、今後の整備継続への力強いご支援となりましたこと、重ねてお礼申し上げます。
支援金の使い道と活動報告について
今回ご支援いただいたお金は、整備のための草刈機・チェンソーなどの機材購入費用やその消耗品、整備の際利用する山小屋の管理協力費に使わせていただきました。
今年の整備実施状況(合計3回)について御報告をいたします。
整備活動1回目
2022年8月7日~15日、西川町大井沢から入山。
天狗小屋を経ていったん出谷川まで下り、ベースとなる幕営地を設営。ここから毎日現地まで登り整備をしました。
協力できるメンバーはそれぞれ日程を都合して現地に入り、延べ34人の協力を得ました。チェンソーで灌木処理して道を切り開き、この灌木等の片付け、次が草刈機で刈払いするという役割分担をし徐々に前へ進みました。





整備活動2~3回目
登山道整備2回目は2022年10月1日~3日、3回目は2022年10月8日~10日に実施。
鶴岡市大鳥から入山し、以東小屋をベースにしました。
8月に終了した場所までオツボ峰から一旦下り、上方に向かって整備を進め、ついに登山道をつなぐことができました。




登山道は整備を継続してこそ維持が図られます。特に朝日連峰は標高が低いため、灌木やササ等の草木が繁茂しやすく、3年も放置してしまいますと元の藪に戻ってしまいます。
加えて、風倒木や枝折れなど毎年伐採整備が必要な個所が生じます。特にこの度の整備ルートは、下部はブナ帯、中部は灌木帯、上部がササなどの草木帯ですので、これからも毎年整備を継続し、登山者に朝日連峰の奥深い原始的景観を、安全なルートとして楽しんでいただけるよう努力してまいります。
なお、2023年にボランティアを募っての登山道整備は、7月15日~17日を予定しております。
今後の活動予定

朝日連峰の最高峰は2,000mに満たない大朝日岳ですが、山容の重厚さ、山腹に刻む渓谷、そして多様な高山植物に飾られた魅力的な山々です。
登山口も多く開かれ、山小屋も避難小屋ではありますが数多く設置してあり、地元山岳会や関係者に維持され安全に利用できます。ぜひ朝日連峰にお出でいただき、東北の山を楽しんでいただきたいと思います。
西川山岳会は今後も登山道の整備を進めるとともに、環境省や関係山岳会等で構成している朝日保全協議会とともに、植生保護や植生回復にも努めてまいります。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。