「世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』を守る」プロジェクトをご支援頂きありがとうございました

 

ご支援のお礼

 
この度は、世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』を守るプロジェクトをご支援いただき、誠にありがとうございました。 今回のプロジェクトでは、8,610人の方からご支援をいただき、支援総額は目標を上回る581,300円に達しました。また、多くの方々から暖かい応援コメントもいただき、本プロジェクトに携わっている関係者一同非常に感激しているとともにこれからの活動の励みとなりました。関係者を代表して厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
 
いただきました支援金につきましては、道普請活動に必要な道具購入に早速充てさせていただきました。
私たちが実施している道普請では、雨風や台風などにより傷んだ参詣道に土を運んで補充し、道具で固めて整地を行う作業を主に行っているのですが、その作業を行うためにはまず、補充した土が流出するのを防ぐための土留めを丸太で作成します。この土留めは、道の幅に合わせて手作りで作成するため、丸太を切るためのチェーンソーが必須です。これまでは古いエンジン式のチェーンソーを使っており非常に手間がかかっていたのですが、今回の支援金を活用して電動式のチェーンソーを購入させていただき、これにより作業効率が非常に高まりました。
土をせき止めるための木の枠。全て手作りで作成しています(左:土入れ前 右:土入れ後)
 
その他、土を入れた土のう袋を運ぶためのしょいこや、道端の落ち葉を清掃するためのブロワー、電波の届かない場所で連絡を取るために使うトランシーバーなどを購入させていただきました。
 
購入した備品の一部。早速道普請活動に使わせていただいており、大活躍しています

道普請体験ツアーの開催

 
道普請体験ツアーに参加いただいたYAMAPユーザーの皆さんとスタッフの集合写真(熊野本宮大社前)
 
先日11月13日には、プロジェクトを支援いただいたYAMAPユーザーの皆様にも公募で参加いただき、道普請体験ツアーを(株)ヤマップ様と共催いたしました。当日は生憎の雨のため、普段行っている土入れ作業はできず、代わりに、道に溜まった雨の水を外に流すための側溝清掃作業を実施しました(当日は雨の降りが非常に強く、安全性確保のためスタッフが主となり作業を実施し、参加者の方にはその様子を見学いただきました)。
なお、ツアー詳細については近日中に公式アカウントにて、活動報告をアップロードする予定です。
道普請体験ツアーで一部実施した、参詣道整備の様子。本来、水を流す役割を持つ側溝が、降り続く雨により土砂が堆積しその役割を果たさなくなるため、定期的に土を掘り出し、水が流れるよう整備しています(左:土砂が堆積した側溝 右:清掃後の側溝)

最後に

私たちの道普請活動は、一般の方々のボランティアにより支えられており、これまでも延べ35,000人以上の方々にご参加いただいております。世界遺産である「紀伊山地の霊場と参詣道」を後世に守り伝えていくために、私たちはこの道普請活動を今後も継続していきます。引き続き皆様の暖かいご支援を賜れればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 
熊野古道の保全・修復活動を行う、「道普請」に参加する地元の小学生たち。和歌山県世界遺産協議会は、小中学校の学習支援にも積極的に取り組んでいます。